週に1度ぐらいは手羽元の唐揚げが晩御飯のメインディッシュに並ぶ。我が家はノンフライヤーを導入しているので、揚げ物(とは言わないのか?)が比較的多い。味付け、あるいはフライは衣をつけておいて冷凍しておくと、フライヤーで揚げて10分で食べられるので、楽チンだからである。

いつも手羽元の巨大なパックを買い、それを2等分して、冷凍する。しかし、いつもだいたい「9本」なのだ。我が家は4人家族である。2本ずつ食べて、さあどうする?といった体で残されている一本をめぐってバトルが食卓で繰り広げられる。

娘:「×××(<息子の名前)、お腹すいてないよね」
息子:「すいてるよ。オレは食うぞ」
私:「あんたたち子供。私は大人」
夫:「、、、(発言権なさそう)、、、」

しょーがない、いつもので分けるしかない。
はい、9割る4は?

娘&息子:「にか4分の1〜」

よくできました。じゃあ、これ、1/4ずつ食べるってことで。

息子:「、、、前から言おうと思ってたけどね、そんなウチ、ねえよ」

じゃあ要らないの?

息子:「そんなことは言ってねえ。食う。そうじゃなくて、一本のチキンを1/4ずつかじるってのが、ねえよ、って言ってんの💢」

息子がグダグダ言ってる間に、フライング気味の娘がかじる。しかも1/4より多めに。出遅れると悲惨なので、私もかじる。

息子:「、、、こうやってオレはいつもみんなのかじったチキンを食うハメに💢」
(<いや、キミよりおとーさんが出遅れるんだけど)

9/4っていう食べ方もあるよ。九本全部、みんなで1/4ずつかじるの。どお?

息子:「いらねーわ!帯分数でエエわ!💢」

ピザやお好み焼き、ケーキを分けるときはさらに少数と分数が飛び交う。体調と気分で取り分を決められると、通分するのが大変である。さらに、次の日用に、今日の取り分の1/2を置いておく、などという条件を出されたら、ケーキを切る手が止まってしまう。

そんなわけで、我が家のダイニングテーブルには常に大きなメモ帳が置かれている。朝に書き残していく1日のお手伝いの仕事、やるべき勉強と課題、そして時々、家族で分ける取り分の記録と計算。

夫と二人で1/2に分ける日が来るまでは、あとしばらく通分の日々である。

後日談:「もうこんな行儀の悪い食べ方、私は/オレはやめる」と子供達に抗議され、今ではチキンの最後の一本は私と夫で分け合って(かじりあって)食べているのであった。