FBSコロキウム 400回免疫細胞生物学研究室
講演 |
高度3次元マルチプレックスイメージング法Ce3D-IBEXの開発と肺迷走神経に付随する新規リンパ組織の機能解析 一瀬 大志[免疫細胞生物学研究室|助教] |
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日時 | 2025年11月18日(火)12:15〜13:00 |
場所 | 吹田キャンパス 生命機能研究科 生命システム棟2階 セミナー室 |
言語 | 英語 |
世話人 |
揚村 朋弥(特任研究員) |
高度3次元マルチプレックスイメージング法Ce3D-IBEXの開発と肺迷走神経に付随する新規リンパ組織の機能解析
人体の組織は200種類以上の細胞が複雑に3次元構造を形成し、生命現象の多くは組織の3次元構造に大きく依存している。したがって、組織の生物学、免疫学を理解するためには、個々の細胞が組織という立体の中でどのように分布しているのか、その3次元的な微小環境を明らかにすることが不可欠である。そこで、薄切標本において80種類以上のタンパク質の可視化が可能なIBEXと、厚みのある組織標本において1細胞レベルの解像度と高い抗体染色性を保つ組織透明化法Ce3Dを組み合わせ、新たな3次元多重染色技術Ce3D-IBEXを開発した。Ce3D-IBEXは30種類以上のタンパク質の発現量を3次元組織内で検出可能であり、免疫細胞の複数のサブセットと組織の構造物を同時に可視化できる現状唯一の方法である。本発表ではCe3D-IBEXの紹介に加え、本方法を用いて新たに明らかになった迷走神経に付随する肺の新規リンパ構造に関する知見も併せて議論したい。