FBSコロキウム 242回細胞核ダイナミクス研究室

非コードRNAタンパク質複合体の液相分離が相同染色体を対合させる

減数分裂における相同染色体の対合・組換えは、父母に由来するゲノムを再編する重要なプロセスであり、その後に起こる染色体分配を正常に行うために必須である。染色体が対合するためには、数多くの染色体の中から、1本の相同なパートナーを見つける必要がある。分裂酵母を用いて、相同染色体が互いを認識する仕組みを解析した結果、染色体上の相同な特定領域に蓄積した非コードRNAとタンパク質の複合体が液相分離を起こすことにより、染色体の相同領域をたぐり寄せることを見出した。本講義では、この発見に至る一連の研究を紹介する。