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FBSコロキウム 224回細胞内動態研究室

講演

MondoA-オートファジーによる新規細胞老化制御機構の解明

井本ひとみ[医学系研究科]

オートファジーを制御する新規因子Rubicon、PLEKHM1、AGPATの同定と機能解析

田端桂介[細胞内膜動態研究室]

日時 2019年10月3日(木)12:15~13:00
場所 吹田キャンパス 生命機能研究科 生命システム棟2階 セミナー室
言語 日本語
世話人

濱崎万穂(細胞内動態研究室)
Tel: 06-6879-4856
E-mail: hamasaki[at]fbs.osaka-u.ac.jp

MondoA-オートファジーによる新規細胞老化制御機構の解明

オートファジーは真核生物に共通した細胞内分解システムであり、近年個体老化や寿命制御における役割が注目されている。一方、個体老化と密接に関連するとされる細胞老化においてもオートファジーの関与が示唆されているが、その役割および個体老化における細胞老化の生理的意義は不明瞭である。我々の研究室グループメンバーが同定した転写因子MML-1は、線虫においてオートファジーを活性化して個体老化を制御することが知られていた。本セミナーでは、MML-1の哺乳類ホモログ、MondoAを介したオートファジーによる細胞老化制御機構について紹介したい。

オートファジーを制御する新規因子Rubicon、PLEKHM1、AGPATの同定と機能解析

オートファジーは、オートファゴソームと呼ばれる二重膜小胞によって細胞内のオルガネラもしくは細胞質の一部を包み込み、内容物を分解、再利用する機構である。それにより、飢餓時の栄養源確保や損傷を受けた細胞内小器官が除去される一方、オートファジー機能不全が様々な病態に関与するも知られている。オートファジーは、ATG呼ばれるオートファジー必須遺伝子群とその他の制御因子によって制御されており、それらの機能解析は、分子機能、生理機能の解明という基礎研究から、臨床応用、創薬といった応用研究にまで重要であることは言うまでもない。ATG遺伝子群の発見以降、飛躍的に理解が進んだが、オートファゴソーム形成機構など、依然として不明な点が多い。我々は、これまでにオートファジーに関わる新規の制御因子を探索、同定してきた。本セミナーではその中から、Beclin1-PI3-kinase複合体と結合することから発見したRubiconとそのホモログであるPLEKHM1、ウイルス感染でも誘導される二重膜小胞の形成に関わる因子として発見したAGPATを取り上げ、これら制御因子のオートファジーにおける役割を最近の解析結果と知見を交えて紹介したい。

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