FBSコロキウム 218回医化学研究室
講演 |
G0S2タンパク質分解を標的としたATP産生増強剤の開発 加藤久和[医化学研究室] |
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日時 | 2019年7月18日(木)12:15~13:00 |
場所 | 吹田キャンパス 生命機能研究科 生命システム棟2階 セミナー室 |
言語 | 日本語 |
世話人 |
塚本蔵(医化学研究室) |
G0S2タンパク質分解を標的としたATP産生増強剤の開発
心臓は刻刻と変化する全身の循環血液需要に対応して即座に適応しなければならず、全身の臓器の中で最もエネルギー(ATP)を消費する。しかしながらそのATP産生を調節する分子機構はあまり知られていない。我々は近年、ミトコンドリアにおけるエネルギー産生の調節分子として「G0S2(ジーゼロエスツー)」を同定した。G0S2はATP合成酵素を介して低酸素下におけるエネルギー産生効率を上昇させることを見出した。また、このG0s2が虚血性心疾患等の新たな治療標的になることを、ゼブラフィッシュを用いた機能解析から明らかにした。最近の知見として、G0s2のタンパク質分解に注目しそのメカニズムの解明を進めてきたのでその成果を紹介するとともに、このタンパク質分解を指標にしたATP産生を増強する薬剤スクリーニングについても紹介したい。