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2017.11.1 受賞・報道 吉森保教授(細胞内膜動態研究室)が持田記念学術賞に選ばれました。

吉森保教授(細胞内膜動態研究室)が平成29年度の持田記念学術賞に選ばれました。受賞研究テーマは「オートファジーの作動原理と病態生理の解明」です。

同賞は、公益財団法人持田記念医学薬学振興財団が「生命科学を中心とする医学、薬学及びこれに関連する物理学、化学、工学、生物学等の先見的独創的研究を育成し、かつ、これらの成果を総合して医療をはじめとするヘルスケアに応用し、もって我が国の医療及び国民の保健の向上に資することを目的とし」顕著な功績のあった研究者を表彰するものです。

以下に授賞理由を掲載します。


吉森博士は、オートファジー研究においてオートファゴソーム結合蛋白質LC3を発見し、哺乳類生細胞におけるオートファジーの可視化に成功した。これにより、哺乳類オートファジーの解析が容易になり研究分野発展の原動力となった。オートファゴソームの形成場所が小胞体とミトコンドリアが接触する部位であることを特定し、細胞生物学のパラダイムシフトをもたらすものとして注目された。また、オートファジーが細胞に侵入した病原性細菌を捕獲して殺す機能を有し、自然免疫としての役割を持つことを発見した。さらにはオートファジーが尿酸結晶などで傷ついたリソソームを選択的に除去して高尿酸血症による腎症を抑制することや、肝変性疾患を起こす易凝集性タンパク質を選択的に除去することなど、疾患におけるオートファジーの役割の解明へと研究を発展させており、世界を先導する先見的・独創的な研究業績である。


贈呈式は2017年11月9日(木)に東京で執り行われます。

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