FBSコロキウム 196回初期胚発生研究室
講演 |
Tead-Yap転写活性依存的な多能性因子の発現と細胞競合を介したエピブラストの形成 橋本昌和[初期胚発生研究室] |
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日時 | 2018年10月17日(水)12:15〜13:00 |
場所 | 生命機能研究科 生命システム棟2階 セミナー室 |
世話人 |
橋本昌和(初期胚発生研究室) |
Tead-Yap転写活性依存的な多能性因子の発現と細胞競合を介したエピブラストの形成
マウスの着床前胚において、将来の身体の元となるエピブラストはわずか10個ほどの細胞から構成されているため多能性の獲得が厳密に制御される必要がある。われわれはエピブラスト形成機構について研究を進めたところ、Hippoシグナルの下流である転写因子Tead-Yap複合体の活性が多能性因子の発現に必要であることと、そのゆらぎによって生じる多能性の低い細胞が細胞競合によって排除されることを見出した。この細胞競合現象は発生過程におけるゆらぎを補正する重要な機構であると考えられる。本セミナーではその研究成果と今後の展開について議論したい。