FBSコロキウム 429回組織生化学研究室
| 講演 |
iPS細胞由来軟骨組織と人工骨による骨軟骨複合体の作製と特性解析 江崎 明彦 [組織生化学|医学系研究科 D4] |
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| 日時 | 2026年11月10日(火)12:15〜13:00 |
| 場所 | 吹田キャンパス 生命機能研究科 生命システム棟2階 セミナー室 |
| 言語 | 日本語 |
| 世話人 |
堀家 なな緒 (助教)
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iPS細胞由来軟骨組織と人工骨による骨軟骨複合体の作製と特性解析
関節軟骨は血管を欠き、損傷後の自己修復能が乏しい組織である。変形性関節症では、関節軟骨の変性・摩耗に加えて軟骨下骨にも病変が及ぶため、軟骨と骨を一体的に再建する治療法の開発が求められる。骨軟骨損傷に対する自家骨軟骨柱移植術は有効な治療法であるが、正常組織の採取に伴う障害や、移植可能な組織量に制約がある。一方、当研究室ではヒトiPS細胞由来軟骨組織の移植による軟骨修復を報告してきたが、移植初期の固定性や、軟骨下骨に及ぶ欠損への適応が課題として残されている。 そこで我々は、ヒトiPS細胞由来軟骨組織と多孔質人工骨(β-TCP)を組み合わせた骨軟骨複合体の作製に取り組んでいる。培養中の組織体積を制御することで内部の空洞形成を抑制し、軟骨様基質を維持した組織が人工骨の連通孔内へ進入することを確認した。また、人工骨内外で組織特性に違いがみられたことから、シングルセルRNAシーケンス解析による細胞集団の比較を行った。その結果、人工骨側では、細胞外基質の再構築や低酸素・ストレス応答に関連する遺伝子発現を特徴とする細胞集団の割合が増加しており、人工骨内の環境に応じた細胞状態の変化が示唆された。本セミナーでは、複合体の作製と特性評価について紹介し、骨軟骨再建に向けた今後の課題と展望について議論する。
