研究セミナー データ駆動型マルチオミクス解析による文脈依存的なゲノム制御機構の解明
| 講演 | |
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| 日時 | 2026年10月21日(水)17:00〜18:00 |
| 場所 | 吹田キャンパス 生命機能研究科 生命システム棟2階 セミナー室 |
| 言語 | 日本語 |
| 世話人 |
立花 誠 |
転写制御を始めとするゲノム制御機構は、エンハンサーをはじめとするゲノム機能領域の状態(エピゲノム)や、エンハンサー・プロモーター間相互作用に代表されるゲノム立体構造などを介して、多様な制御因子が協調的に作用する多層的かつ複雑な生命現象である。そこでは同一の制御因子であっても、その相互作用因子や担う機能は細胞種・細胞状態・ゲノム上の領域に応じて異なり得る。このような文脈依存的なゲノム制御機構を体系的に理解するためには、個々の因子を個別に解析するだけでは不十分であり、複数の因子間の相互作用や機能的関係性を統合的に捉える解析アプローチが必要となる。
そのような文脈特異的なゲノム制御機構を情報学的アプローチによって解明することを目指し、我々は大規模マルチオミクスデータを用いた「データ駆動型全ゲノム解析」を長年展開している。ChIP-seqやRNA-seq、Hi-Cなどの次世代シーケンサー解析を用いることで、特定の細胞種や組織におけるエピゲノム、転写活性、ゲノム立体構造など様々なゲノム情報を全ゲノム規模で捉えることが可能である。一方、これらの質の異なるオミクス情報を統合し、信頼性の高い生物学的知見へと結びつけるには、各アッセイの特性や入力データの品質などを考慮した解析手法が不可欠である。本講演では、ゲノム立体構造を介した転写制御機構の新たな側面に焦点を当てた我々の大規模マルチオミクス解析について紹介する。さらに近年取り組んでいる、大規模深層学習モデルを活用した新しいゲノム・エピゲノム解析についても紹介したい。
