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FBSコロキウム 420回エピゲノムダイナミクス研究室

講演

マウス初期発生を支えるH3K9メチル化の動的制御

前田 亮[エピゲノムダイナミクス研究室 | 助教]

日時 2026年7月21日(火)12:15~13:00
場所 吹田キャンパス 生命機能研究科 生命システム棟2階セミナー室
言語 日本語
世話人

黒木 俊介(准教授)
E-mail: kuroki.shunsuke.fbs[at]osaka-u.ac.jp
TEL: 06-6879-4672

マウス初期発生を支えるH3K9メチル化の動的制御

ヒストンH3の9番目のリジンのメチル化(H3K9メチル化)は、遺伝子発現が抑制されたゲノム領域にみられる代表的なヒストン修飾である。この修飾は、メチル基を付加するメチル化酵素群(Suv39h1/2・Setdb1・G9a など)と、これを取り除く脱メチル化酵素群(Kdm3・Kdm4ファミリーなど)のせめぎ合いによって動的に維持されている。これまでの研究から、H3K9メチル化は、単なる静的な抑制装置ではなく、発生の過程で能動的に書き換えられる動的な標識であることが分かってきている。実際、複数のメチル化酵素を欠損させたマウスES細胞では、多様な発生関連遺伝子が一斉に脱抑制されることが知られており、H3K9メチル化が発生プログラムの適切な進行に広く関与すると考えられる。本発表では、H3K9メチル化の動的制御がマウスの初期発生において担う役割を、受精直後のゲノム活性化と、その後の分化を支えるクロマチン高次構造という二つの側面から紹介する。これらの解析を通じて、H3K9メチル化の動的制御が発生の複数の段階で機能していることを示し、クロマチンの高次構造・ヒストン修飾・発生をつなぐ制御機構について議論したい。

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