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FBSコロキウム 421回RNA生体機能研究室

講演

ストレス応答におけるHSATIIIリピートRNAの多機能ポテンシャル

二宮 賢介[RNA生体機能研究室
 | 特任講師(常勤)]

日時 2026年7月28日(火)12:15~13:00
場所 吹田キャンパス 生命機能研究科 生命システム棟2階セミナー室
言語 日本語
世話人

藤原 奈央子 (助教)

E-mail: nfujiwara.fbs[at]osaka-u.ac.jp

TEL: 06-6879-4675


ストレス応答におけるHSATIIIリピートRNAの多機能ポテンシャル

細胞は熱などのストレスを受けると、遺伝子発現制御を組み替え、環境の変化に対応する。私たちは、その過程で働くHuman Satellite III(HSATIII)リピートRNAに注目している。HSATIII RNAは、霊長類のゲノム中に散在するSatellite IIIリピート領域から、熱ストレスなどに応答して転写されるRNAである。HSATIIIは配列や長さが不均一なRNA集団であるが、共通の特徴として配列の大部分がGGAAUの繰り返しで構成されており、ストレス下では核内ストレス体(nuclear stress body、nSB)と呼ばれる核内構造体の形成に必須の構造構築RNA(architectural RNA、arcRNA)として働くことが知られている。
近年、私たちはHSATIII RNAがnSBにおける機能を含め、細胞内で複数の役割を担うことを示してきた。核内では、核内ストレス体を介してRNAの成熟過程であるスプライシングを異なる2種類の分子機構を併用して調節する。また、温度変化や時間経過に応じて、HSATIII RNAの細胞内での振る舞いや結合タンパク質との相互作用が変化していくことを示唆する結果も得ている。単純な繰り返し配列で構成されるRNAが、状況に応じて異なる分子機能を発揮しうることは、ストレス応答やリピートRNAの機能概念を拡張するものとして興味深く、最新の未発表データを含めて紹介したい。

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