FBSコロキウム 416回理化学研究所生命機能科学研究センター
| 講演 |
進化ダイナミクスの予測と制御へ向けて:大規模進化実験によるアプローチ 古澤 力[理研生命機能科学研究センター 多階層生命動態研究チーム|チームディレクター] |
|---|---|
| 日時 | 2026年6月16日(火)12:15〜13:00 |
| 場所 | 吹田キャンパス 生命機能研究科 生命システム棟2階 セミナー室 |
| 言語 | 日本語 |
| 世話人 |
青木 高明 (連携促進コーディネーター・理研BDR) |
進化ダイナミクスの予測と制御へ向けて:大規模進化実験によるアプローチ
生物の進化は、膨大な遺伝子型・表現型の可能性の中をランダムに探索する過程のように見える。しかし実際の適応進化は、どの程度自由で、どの程度拘束されているのだろうか。本セミナーでは、大腸菌を主な対象とした高スループット進化実験を通じて、進化ダイナミクスを低次元の表現型空間として記述できる可能性を議論する。多数のストレス環境下で独立進化系列を取得し、薬剤耐性、交差耐性・交差感受性、遺伝子発現変化、ゲノム変異を統合的に解析することで、適応進化に共通する拘束構造を抽出する。さらに、耐性能空間における進化軌跡の定量、フィードバック制御による標的表現型への進化誘導、進化可能性の地形推定について紹介する。後半では、挿入配列を介したゲノム構造変化や、微生物生態系における耐性進化にも触れ、進化を「観察する」だけでなく「予測し、制御する」ための実験進化学の展望を述べる。
