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FBSコロキウム 412回生体分子機能計測研究室

講演

海洋性ビブリオ菌のエタノール応答と情報伝達タンパク質CheYの細胞内動態の観察

福岡 創[生体分子機能計測研究室 | 准教授]

日時 2026年5月12日(火)12:15~13:00
場所 吹田キャンパス 生命機能研究科 生命システム棟2階セミナー室
言語 日本語
世話人

福岡 創 (准教授)
E-mail: fukuoka.hajime.fbs[at]osaka-u.ac.jp
TEL: 06-6879-4429

海洋性ビブリオ菌のエタノール応答と情報伝達タンパク質CheYの細胞内動態の観察

海洋性ビブリオ菌は海水中生育する細菌で、1)海水中での単独生活だけでなく、2)魚等の表面に付着する共生生活、の二つの生活用式をもつ。また同じビブリオ属細菌にはコレラ菌や腸炎ビブリオ菌などの食中毒に関わる菌も存在する。海洋性ビブリオ菌は片側の細胞極に1本のべん毛と呼ばれる回転運動器官を有し、べん毛をCCW回転(反時計回り:前進)とCW回転(時計回り:後進)の両方向に回転させる。これによりビブリオ菌は前進と後進の頻度をコントロールしてより好ましい環境へと向かう。古くから研究されている大腸菌と同様に、モーターの回転方向は細胞内情報伝達分子であるリン酸化CheYの直接的な結合・解離により制御されるが、刺激に対するCheYの細胞内動態の理解はあまり進んでいない。そこで本研究は、細胞内情報伝達分子CheYの細胞内動態を捉えるために、CheYと緑色蛍光タンパク質の融合体(CheY-GFP)を開発し、その細胞内動態を我々の研究室で開発したハイスループット計測システムで解析した。均一環境下にある数百細胞のビブリオ菌細胞をハイスループット計測システムによって1細胞レベルで、かつ同時に計測することで、1)ビブリオ菌の情報伝達タンパク質CheYが細胞極に局在すること、2)エタノール刺激によってCheYが細胞極から解離すること、4)エタノールの除去によってCheYが可逆的に細胞極に再局在すること、が明らかとなった。また細胞行動の計測から、エタノールが海洋性ビブリオ菌にとって忌避刺激として作用することがわかった。本コロキウムではこれらの定量的な解析結果をもとに、エタノール刺激に対する細胞内情報伝達分子の動態を議論したい。

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