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FBSコロキウム 411回ナノ・バイオフォトニクス研究室

講演

Fano共鳴を用いた増強ラマン分光法

石飛 秀和[ナノ・バイオフォトニクス研究室 | 准教授]

日時 2026年4月28日(火)12:15~13:00
場所 吹田キャンパス 生命機能研究科 生命システム棟2階セミナー室
言語 日本語
世話人

石飛 秀和 (准教授)
E-mail: ishitobi.hidekazu.fbs[at]osaka-u.ac.jp
TEL: 06-6879-4617

Fano共鳴を用いた増強ラマン分光法

ラマン分光法は、化学組成や分子構造を非侵襲的に解析できる手法として、物理・化学分析から生細胞の動態計測に至るまで幅広く応用されている。本手法では、試料に励起光を照射し、試料から散乱されたラマン散乱光を分光計測するが、ラマン散乱光は本質的に非常に微弱であるため、信号増強が不可欠である。これまで、金属ナノ構造に励起される局在型表面プラズモン共鳴を利用した表面増強ラマン散乱分光法(SERS)が広く用いられてきた。しかしSERSでは、増強度がナノ構造の形状や配置に強く依存するため、増強度およびその空間分布を理論的に予測・制御することが難しい。とりわけ増強度の不均一性は、イメージングへの応用にとって大きな制約となる。これに対し、平坦な金属薄膜に励起される伝搬型表面プラズモン共鳴を用いることで、より一様な増強場の実現が期待できる。当研究室では、さらなる増強度の向上を目的として、金属薄膜上に誘電体層を複数積層し、伝搬型表面プラズモン共鳴と誘電体層に励起される導波路モードを結合させて生じるFano共鳴を利用した新たな表面増強ラマン分光法を開発している。本コロキウムでは、このFano共鳴を用いた増強ラマン分光法の原理と研究成果について紹介する。

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