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FBSコロキウム 401回心生物学研究室

講演

神経細胞の発生と生存におけるprotocadherin gamma C4の機能解明、脳発達におけるS-type Pcdh多様性の機能と協調的はたらき

樋口 流音[心生物学研究室|特任研究員]/堀野 聡子[心生物学研究室|大学院生(D4/D5)]

日時 2025年11月25日(火)12:15〜13:00
場所 吹田キャンパス 生命機能研究科 生命システム棟2階 セミナー室
言語 日本語
世話人

香取 将太(准教授)
E-mail:skatori.fbs[at]osaka-u.ac.jp
TEL:06-6879-7991

神経細胞の発生と生存におけるprotocadherin gamma C4の機能解明、脳発達におけるS-type Pcdh多様性の機能と協調的はたらき

神経回路の正確な配線と適切なシナプス形成は、脳機能の安定を支える基盤である。各ニューロンは数千のシナプスをもち、結合相手を正確に選ぶ仕組みが情報伝達の要となる。我々はその制御因子として、細胞膜上の多様な接着分子に注目している。とりわけクラスター型プロトカドヘリン(clustered protocadherin, cPcdh)は、マウスで58種のアイソフォームが存在し、各細胞で確率的に発現する。これにより、細胞間認識や自己/非自己識別に関与すると考えられるが、分子機能の全体像は未解明である。cPcdhには、確率的に発現するS-typeアイソフォームと恒常的に発現するC-typeアイソフォームが存在し、その発現様式と機能の違いから独立した議論がなされてきた。しかし近年、我々の研究により、これらが細胞死の抑制や神経細胞の形態形成において協調的にはたらく可能性が明らかになってきている。本コロキウムでは、脳機能形成におけるcPcdhの役割について、S-typeとC-typeの2側面から、最新の知見を交えて紹介・議論する。

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