FBSコロキウム 386回日本電子YOKOGUSHI協働研究所
講演 |
クライオ電子顕微鏡を用いた構造解析のワークフローと支援成果の紹介 笠井 一希[日本電子YOKOGUSHI協働研究所|特任研究員] |
---|---|
日時 | 2025年6月3日(火)12:15〜13:00 |
場所 | 吹田キャンパス 生命機能研究科 生命システム棟2階 セミナー室 |
言語 | 日本語 |
世話人 |
宮田 知子(特任准教授(常勤)) |
クライオ電子顕微鏡を用いた構造解析のワークフローと支援成果の紹介
日本電子YOKOGUSHI協働研究所はAMED・BINDSの構造解析支援プログラムに参加し、クライオ電子顕微鏡(Cryo-EM)を用いた構造解析支援を進めている。Cryo-EM法では溶液中の生体試料を瞬間に凍結し、生体内に近い状態を保ったまま高分解能に解析することが可能である。近年、Cryo-EM技術の進展は目覚ましく、データ処理の高性能化・高速化に加え、操作性の向上も著しい。さらに、深層学習を用いたタンパク質構造予測プログラムAlphaFoldの登場により、他分野の研究者からの関心も高まっており、当プロジェクトでは数多くの支援申請を受けている。本コロキウムではCryo-EMによる試料作成・データ取得から構造解析までのワークフローについて、深層学習を活用した自動解析にも触れながら概説する。一方で、粒子の選別や構造の分類といった工程において、依然として人の目による判断が重要であることを、発表者の解析事例をもとに紹介する。