FBSコロキウム 357回理化学研究所生命機能科学研究センター
講演 |
細胞周り微小環境制御によるオルガノイド形態制御 萩原 将也[生体模倣システム理研白眉研究チーム|チームリーダー] |
---|---|
日時 | 2024年6月11日(火)12:15〜13:00 |
場所 | 吹田キャンパス 生命機能研究科 生命システム棟2階 セミナー室 |
言語 | 日本語 |
世話人 |
青木 高明(招へい准教授) |
細胞周り微小環境制御によるオルガノイド形態制御
近年、幹細胞からミニ臓器を構築するオルガノイド形成技術については、世界的に注目され開発が進められている。しかしほとんどのオルガノイドは、個々に解離されて位置情報を失った細胞の集合体を単一の条件(培地成分、ECM、細胞塊)で培養し、細胞の自律形成(self organization)に依存して作られるため、外見的には球状で、その中に分化した細胞が点在するものがほとんどであり、前後左右上下の軸情報を有していない。この問題点を解決する為,我々は立体的な細胞組織を容易に操作可能な培養Cubeの開発に成功した.本Cubeをオルガノイドのキャリアとして用いたプラットフォームにより、三次元細胞培養における実験系に様々な工学技術を詰め込み、培養場の時空間制御ができるようになった。細胞に対して位置情報を周囲環境から提供し、オルガノイドの自律形成をガイドすることが可能である。本プラットフォームはオルガノイド培養に限らず、環境制御が必要な様々な実験系において活用が期待できるため、各技術を紹介する。
