FBSコロキウム 356回脳情報通信融合研究センター
講演 |
超高磁場MRIによる脳内嗅覚処理の可視化 黄田 育宏[脳情報通信融合研究センター|副室長] |
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日時 | 2024年6月4日(火)12:15〜13:00 |
場所 | 吹田キャンパス 生命機能研究科 生命システム棟2階 セミナー室 |
言語 | 日本語 |
世話人 |
田口 隆久(招へい教授) |
超高磁場MRIによる脳内嗅覚処理の可視化
脳内での嗅覚情報処理のメカニズムは、非侵襲的なin vivo手法でデータを取得する難しさから、依然として不明な点が多い。機能的磁気共鳴画像法(fMRI)は、非侵襲的に脳活動を可視化するための強力な手段として認識されている。特に、超高磁場MRIは、高い信号対雑音比と優れた空間解像度という利点をもつ一方で、画像の歪みや信号損失といった課題も存在する。私は、こうした問題を最小限に抑え、高い信号対雑音比の利点を活用する方法を開発することで、脳の嗅覚情報処理メカニズムの研究を進めてきた。本コロキウムでは、超高磁場MRIの技術的特徴と、この技術を用いて得られた動物およびヒトの嗅覚機能に関する研究成果を紹介する。このイメージング技術が、脳における嗅覚情報の処理と表現を可視化し、理解することにどのように寄与しているかについて述べる。