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FBSコロキウム 355回日本電子YOKOGUSHI協働研究所

講演

日本電子クライオFIB-SEMとCRYO ARMを用いたin situ構造解析への取り組み

宮田 知子[日本電子YOKOGUSHI協働研究所|特任准教授]

日時 2024年5月28日(火)12:15〜13:00
場所 吹田キャンパス 生命機能研究科 生命システム棟2階 セミナー室
言語 日本語
世話人

宮田 知子(特任准教授)
E-mail:miya[at]fbs.osaka-u.ac.jp

日本電子クライオFIB-SEMとCRYO ARMを用いたin situ構造解析への取り組み

日本電子YOKOGUSHI協働研究所では現在AMED BINDSの構造解析支援プログラムに参加し、日本電子の透過型クライオ電子顕微鏡CRYO ARMTM 300並びにCRYO ARMTM 300 IIを用いた構造解析支援を進めている。主な支援は単離精製した生体試料を対象とした単粒子解析法、細胞や組織、微生物などを対象とするクライオトモグラフィー法、低分子や生体高分子の微結晶を対象とするマイクロE D(Electron Diffraction)法などである。中でもトモグラフィー法は組織や細胞、タンパク質の構造を生理的条件に近い状態で観察できる方法であるが、電子線の透過深度が限られていることから細胞や組織の多くは電子線が透過できず、事前に試料を走査型電子顕微鏡(SEM)内で観察しつつ 100~300 nm厚の切片に加工する必要がある。クライオFIB(収束イオンビーム)加工は、急速凍結した生物試料をSEMで観察しつつ収束イオンビームを照射することで凍結細胞切片(ラメラ)を作成するために開発された技術である。細胞内で機能するタンパク質のin situ構造を観察し解析するため、我々は日本電子製 クライオFIB-SEM(JIB-4700Fx)を導入し、効率的なラメラ作成ワークフローの構築を進めた。作成したラメラはそのままCRYO ARM 300 IIに導入可能で、ハイスループットのトモグラフフィーデータ収集も可能となった。今回は試料作成からデータ収集までのワークフローについて、これまで収集したデータを例に挙げながら紹介する。

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