FBSコロキウム 339回ミトコンドリア動態学研究室
講演 |
選択的ミトコンドリア分解の開始をロック・アンロックする仕組み 中山 結稀[ミトコンドリア動態学研究室 (岡本研)・大学院生 (D3)] |
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日時 | 2023年10月24日(火)12:15〜13:00 |
場所 | 吹田キャンパス 生命機能研究科 生命システム棟2階 セミナー室 |
言語 | 日本語 |
世話人 |
岡本 浩二(准教授) |
選択的ミトコンドリア分解の開始をロック・アンロックする仕組み
細胞内の不良・余剰オルガネラやタンパク質凝集体を分別・除去する「選択的オートファジー」は生物種を超えて広く保存されており、細胞の恒常性を維持するうえで重要な働きをしている。出芽酵母の選択的ミトコンドリア分解「マイトファジー」において、ミトコンドリアを特異的に標識するタンパク質Atg32は選択的オートファジーに共通して重要な足場タンパク質Atg11と結合し、マイトファジーを駆動する。Atg11はオートファゴソームの形成に必須なコアAtgタンパク質群の集積を担うため、Atg32-Atg11相互作用はマイトファジーの開始に不可欠であると考えられるが、その詳細はよくわかっていない。そこで、私たちはAtg32-Atg11複合体の部分的立体構造情報をもとに、Atg32およびAtg11の各種変異体を作成し、それらの分子機能を解析することで、マイトファジーの開始を制御する仕組みの解明を目指した。本コロキウムでは、最新のデータを紹介するとともに、Atg32およびAtg11のリン酸化を介した「マイトファジーのロック・アンロック機構」について議論したい。