FBSコロキウム 328回理化学研究所(BDR)
講演 |
上皮細胞のキラリティが細胞骨格の組織化によって創発する 柴田 達夫[理研BDR フィジカルバイオロジー研究チーム・チームリーダー、連携講座招へい教授] |
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日時 | 2023年6月13日(火)12:15〜13:00 |
場所 | 吹田キャンパス 生命機能研究科 生命システム棟2階 セミナー室 |
言語 | 日本語 |
世話人 |
青木 高明(理研BDR, 招へい准教授) |
上皮細胞のキラリティが細胞骨格の組織化によって創発する
生物は、分子、細胞、組織、個体のレベルで、左右非対称性あるいはキラリティの性質を示します。組織のキラリティはそれを構成する細胞のキラリティから現れ、細胞のキラリティは分子のキラリティから発生します。しかし、細胞キラリティが発生するメカニズムは明確ではありません。私達はキラリティの性質を示す上皮細胞由来の培養細胞を用いて、分子のレベルのキラリティから細胞のキラルな振る舞いがどのように発生するのかを、実験と理論のアプローチで取り組んでいます。私達のこれまでの結果は、細胞骨格の配向にキラルの性質がなくても、分子のキラリティから、細胞骨格の協同現象として細胞のキラリティが現れることを示しています。