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研究セミナー ヒト人工染色体を創って調べる〜セントロメアのジェネティックスとエピジェネティックス〜

講演

舛本寛[公益財団法人かずさDNA研究所]

日時 2022年4月14日(木)16:00〜17:00
場所 生命システム棟2階 セミナー室
世話人

深川竜郎
Tel: 06-6879-4428
E-mail: fukagawa.tatsuo.fbs[at]osaka-u.ac.jp

38年前、名古屋大学の岡崎恒子教授の研究室で大学院生として研究をスタートしたとき、研究室ではちょうど大腸菌のDNA複製から哺乳類のシステムへと研究を移行し始めたばかりでした。真核生物でのDNA複製の研究は、細胞分裂を通じて導入DNA分子を安定に分配するためセントロメア機能と組み合わせることが望ましいと考えられていました。そこで、私はヒトのセントロメアの研究を開始しました。13年後、私たちはクローン化したヒトセントロメア由来の反復DNA(α-サテライトDNA/アルフォイドDNA)をヒト線維肉腫細胞HT1080へ導入して、導入DNA上にセントロメア機能を獲得したヒト人工染色体(HAC/MAC)の作製に初めて成功しました。その後、人工合成反復DNAからのHAC形成にも成功し、それ以来、私たちは、セントロメアのエピジェネティックなマークであるCENP-Aクロマチン(ヒストンH3バリアント)がどのように導入DNA上に集合し、維持されるのか?また、ヘテロクロマチンはこれとどう関わるのかについての研究を続けて参りました。本セミナーではヒト人工染色体作製にまつわるエピソードも交えながら私たちの最近の研究やHACベクターの利用についても紹介する予定です。


セミナー前後に舛本博士と個別に面談したい方は、深川までご連絡ください。

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