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FBSコロキウム FDプログラム対象セミナー 281回細胞内膜動態研究室

講演

1.リソファジー特異的な新規アッセイ法の開発

志摩 喬之(吉森研究室・特任研究員)

2.リソソームから細胞質へのCa2+放出を制御するTRPML1複合体の構造解析

上西 達也(吉森研究室・助教)

日時 2021年10月14日(木)12:15〜13:00
場所 Zoomでのオンラインセミナーとなります:参加に必要なミーティングリンク、ID、パスワードは事前に、関係者へメールにてご連絡致します。
言語 日本語
世話人

濱﨑 万穂 准教授
TEL:06-6879-4856
E-mail:hamasaki[at]fbs.osaka-u.ac.jp

1.リソファジー特異的な新規アッセイ法の開発

リソソームは、細胞内成分の分解を担う酸性オルガネラであり、様々な生理機能や多くの疾患に関与している。リソソーム膜の損傷は、酸化ストレス、シリカ、尿酸ナトリウム、細菌毒素などの細胞内および細胞外の様々な因子によって引き起こされる。多数の加水分解酵素を含むリソソームの内容物の漏洩は、細胞にとって有害である。近年、損傷したリソソームの修復や除去を担う経路が複数報告され、その重要性に注目が集まっている。損傷したリソソームを除去するリソファジーは、リソソームの恒常性を保つ上で重要な応答の一つである。しかし、リソファジーにおいて、損傷したリソソームがどのように認識され、隔離、除去されるのかについては、未だ不明な点が多い。
本研究では、蛍光タンパク質mKeimaを用いた新しいリソファジー特異的アッセイ法を開発した。加えて、この手法を用いて、損傷リソソームの動態や、重要な受容体タンパク質を明らかにした。

2.リソソームから細胞質へのCa2+放出を制御するTRPML1複合体の構造解析

リソソームは、小胞輸送で運ばれてくる細胞内外由来の成分を分解するオルガネラである。一方で、細胞膜と融合してその内容物を細胞外に放出すること(リソソームエキソサイトーシス)により、神経変性疾患や癌の進行、また細胞分化においても重要な役割を果たしている。リソソームエキソサイトーシスはCa2+依存的なプロセスであり、リソソーム膜と細胞膜が融合するためには、リソソームの主要なCa2+チャネルであるTRPML1を介して、リソソーム内腔に蓄えられたCa2+が細胞質に放出される必要がある。また当研究室では最近、損傷したリソソームに選択的に働くオートファジー(リソファジー)においても同様に、TRPML1によるCa2+放出が重要な役割を果たしていることを見出した(Nakamura et al., Nat Cell Biol. 2020 Oct;22(10):1252-1263.)。特に興味深いことに、オートファゴソームのマーカータンパク質として知られるLC3が、脂質化を受けたLC3-IIとしてTRPML1に結合することで、Ca2+の放出を促していた。そこで本研究では、両者の複合体の立体構造をクライオ電子顕微鏡法により分子レベルで解明し、LC3-IIによるTRPML1のチャネル開口促進機構の構造生物学的基盤を確立することを目指している。今回は現在の取り組みについて報告する。

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