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FBSコロキウム 276回細胞核ダイナミクス研究室

講演

その顕微鏡画像、間違ってませんか?~対物レンズに潜む罠~

平野 泰弘[細胞核ダイナミクス研究室・助教]

日時 2021年9月2日(木)12:15〜13:00
場所 Zoomでのオンラインセミナーとなります:参加に必要なミーティングリンク、ID、パスワードは事前に、関係者へメールにてご連絡致します。
言語 日本語
世話人

淺川 東彦 准教授
Tel:06-6879-4621
E-mail:askw[at]fbs.osaka-u.ac.jp

その顕微鏡画像、間違ってませんか?~対物レンズに潜む罠~

"We co-stained protein A, B and C with different colors, and then observed those localizations by microscope. The three proteins co-localized each other, suggesting that these proteins cooperatively function in the cell." このような議論をこれまでに発表した論文でしたことがある方、またはこれからしようと思っておられる方は多いのではないでしょうか。でも、ちょっと待ってください。この議論、本当にこれで正しいでしょうか? 実はこのような議論をしている論文は科学的に正しいと言えない、または正しいかどうかの評価を論文の読者が行うことが困難である場合がほとんどです。これは対物レンズが持つ固有の収差「色収差」によって、予期せぬ色ずれが観察中に導入されるためです。このような対物レンズの収差の問題は、超解像顕微鏡を始めとする高分解能顕微鏡の登場によって非常にシビアな問題として顕在化しています。本講演では対物レンズが持つ収差を解説し、間違った画像を世に出さないためのTipsを紹介します。

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