FBSコロキウム 268回理研BDR 発生幾何研究チーム
講演 |
器官形態形成則の解明を目指して 森下 喜弘[チームリーダー(理研), 招へい准教授(阪大)] |
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日時 | 2021年5月27日(木)12:15〜13:00 |
場所 | Zoomでのオンラインセミナーとなります:参加に必要なミーティングリンク、ID、パスワードは事前に、関係者へメールにてご連絡致します。 |
言語 | 日本語 |
世話人 |
青木 高明 招へい准教授 |
器官形態形成則の解明を目指して
分子生物学アプローチは、器官発生に必須な遺伝子群の解明に成功した。他方で、器官の形が出来上がる過程は物理プロセスであり、その理解のためには異なるアプローチが必要となる。組織変形動態の定量解析は、その物理過程を明らかにする上で非常に重要な出発点となる。いったん組織変形写像が明らかになると、例えば、大きさや形の異なる相同器官の形成過程に対して、局所変形量の時空間パタンの比較によって、その共通性や相違性を定量的に議論可能となる。さらには、変形動態と組織内応力場の関係性を調べることで、両者の関数関係(構成則)を知ることが可能となるだろう。本セミナーでは、前脳、心臓、四肢の(初期)発生過程を対象に、これまでに行ってきた組織・細胞動態の定量・数理解析から、種間や器官間に共通する動態やルールに関して明らかになってきたことを紹介する。