ふりこ-03
遠心力の影響
地球と物体に働く引力とは別に,地球は自転していますので,
遠心力
が影響します(ここ,を参考にさせていただきました).
遠心力は,
\( \Large F = m \ r \ \omega^2 \)
です(ここを参照).
となります.つまり,引力(緑)と遠心力(赤)の合力となるのです.
となると,
赤道直下では遠心力が一番影響する
北極では,遠心力を考慮する必要はない
ことになります.
では,合力である重力は引力,遠心力,緯度とどのような関係になるのでしょう?
このように考えてみると,
\( \Large cos \theta + \frac{a+c}{b} \)
\( \Large sin \theta + \frac{d}{b} \)
\( \Large \begin{eqnarray} x^2 &=& d^2 + c^2 \\
&=& b^2 sin^2 \theta + ( b \ cos \theta - a)^2 \\
&=& a^2 + b^2 -2 \ a \ b \ cos \theta \\
\end{eqnarray} \)
となります(余弦定理).
\( \Large a = m \ R \ \omega^2 cos \theta \)
\( \Large b = m \ g_{Earth} \)
\( \Large x = m \ g \)
となるので,
\( \Large ( m \ g)^2 = ( m \ R \ \omega^2 cos \theta )^2 + ( m \ g_{Earth} )^2 + 2 ( \ m \ R \ \omega^2 cos \theta ) ( m \ g_{Earth} cos \theta ) \)
\( \Large g = \sqrt{ g_{Earth} ^2 + R \ \omega^2 cos^2 \theta ( R \ \omega^2 - 2 \ g_{Earth})} \)
となります.つまり,
\( \Large R \ \omega^2 - 2 \ g_{Earth} < 0 \)
なので,θがちいさい(緯度が低い)ほど,重力は小さくなり,北極(南極)で,引力=重力,となります.
グラフにすると,
となります.
では,実際の緯度と重力との関係を調べていきましょう.
場所 | 重力加速度 | 緯度 |
札幌 | 9.805 | 43.064 |
仙台 | 9.801 | 38.269 |
東京 | 9.798 | 35.689 |
大阪 | 9.797 | 34.686 |
鹿児島 | 9.795 | 31.560 |
メキシコ | 9.766 | 19.433 |
ヘルシンキ | 9.825 | 60.171 |
上のグラフにオーバープロットしてみると,
とあまり合っているように思えません....
この理由の一つに,
地球は完全な球体ではない
と言う理由が挙げられます.
次に,地球の形状を考慮して考えていきましょう.