逐次反応における自己相関関数について-04

コンピュータシミュレーションとの比較

実際に,Labviewで計算してみました.その結果が,

となりました.(k=0.1,n=100)

r=1では指数関数の減少となり,単純な化学反応,の結果と一致します.

r=2回以上では振動が見られます.

 

実際にランダム関数から2状態の時間トレースを作成し,自己相関を取ると,r=1とr=2で以下の図のようになりました.

白(r=1),赤(r=2)です.r=1で単調減少,r=2で振動していることがわかりますね.

この際の持続時間のヒストグラムが以下のようになります.

 

             白(r=1)                          赤(r=2)

この結果は,,一次反応逐次反応,の計算結果と一致しますね.

 

実際の実験結果

実際の実験結果は,

Coordinated Reversal of Flagellar Motors on a Single Escherichia coli Cell Shun Terasawa, Hajime Fukuoka, Yuichi Inoue, Takashi Sagawa, Hiroto Takahashi, and Akihiko Ishijima
Biophysical Journal, 2011

の図に記載されていますが,そのまま掲載するのは著作権の関係でややこしいので,リンクだけ貼っておきます.

Fig, 2D

このように相関に若干振動が見られます.これは自己相関ではなく,2つのモータ-の相互相関なので話はそれほど単純ではありませんが,モータの特性と化学反応を理解する上では重要ですね.

 

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