Labviewによる非線形近似での各推定値の誤差計算-01
今まで何回か,このサイトに,線形・非線形近似における各推定値の誤差の計算を行ってきました.
いまのところ....
Python, R, Kyplot,で計算するのが一番簡単
線形近似においては,エクセルでも十分対応可能
ということでしたが,
Labviewの非線形近似でも計算可能!
ということがわかりましたので,説明していきたいと思います.
・Labviewのプログラム
実際のLabviewのブロックダイヤグラムは,以下の通りです.

つまり,
非線形近似アイコンの,共分散
を利用するのです.フロントパネルでは,

となっており,このうち,(0,0)=0.1, (1,1)=1.1
を使います.ただ,
なんでこの値を使うと,推定誤差を計算できるのか....よくわからない
という情けなさがありますが,とりあえず使えそうです.
・具体的な計算方法
この共分散の対角にある値を,
\( \Large Cov_{i,i} \)
とします.
そして,yの推定値を,
\( \Large \hat{y} \)
とします.
Labviewでの計算は,
\( \Large SE_a = \displaystyle \sqrt{ \frac{ \sum ( y - \hat{y})^2}{n-2} \times Cov_{0,0}} = \sqrt{ \frac{ 1.6}{5-2} \times 0.1} = 0.23094 \)
\( \Large SE_b = \displaystyle \sqrt{ \frac{ \sum ( y - \hat{y})^2}{n-2} \times Cov_{1,1}} = \sqrt{ \frac{ 1.6}{5-2} \times 1.1} = 0.76594 \)
と真面目に計算した結果,と一致します.

真面目な計算の式,は,
\( \Large \displaystyle SE_a =\sqrt{\frac{\sigma_a^2}{n-p}} \)
\( \Large \displaystyle SE_b =\sqrt{\frac{\sigma_b^2}{n-p}} \)
となります.線形近似の場合にはパラメータが2個なので,p=2
\( \Large \displaystyle \sigma_a^2 = \displaystyle \frac{ \sigma_y^2}{S_{xx}} \)
\( \Large \displaystyle \sigma_b^2 =\sigma_y^2 \left\{ \frac{1}{n}+ \frac{\left( \bar{x} \right)^2 }{S_{xx}} \right\} \)
\( \Large \displaystyle \sigma_y^2 = \sum_{i=1}^N ( y_i - \hat{y})^2 \)
となるので,傾き,a,の推定量に関していえば,
\( \Large Cov_{0,0} = \displaystyle \frac{1}{S_{xx}} \)
となるようです.
では,非線形の場合にも,この計算が成り立つかを,次ページ,でトライしてみましょう.