回路-07
インピーダンスの意味
インピーダンスを使うと格段に計算が楽になります.
これから説明してく,複雑な回路についても結構簡単な式になります.
そのポイントを考えていきます.
一つ注意は,これからの説明はきちんと教科書に載っているわけではなく,自分で悩みながら(AIに質問したり)して何とか納得してったものです.
ですので,間違いがあるかもしれませんので,ご注意を.
さて,インピーダンスにおけるポイントは,
\(\Large V(t) = V_0 \ e^{ j \omega t} \)
\(\Large I(t) = I_0 \ e^{ j \omega t} \)
で表すことができる,というものです.指数部に,位相情報が入っていないですが,係数のV0, I0, が複素数なら位相情報を含みます.
例えば,
\(\Large I(t) = I_0 \ e^{ j \omega t} \)
\(\Large I_0 = a + jb \)
とすると,複素平面上で,

\(\Large cos \ \theta = \frac{a}{ \sqrt{a^2 + b^2 }}, \ sin \ \theta = \frac{b}{ \sqrt{a^2 + b^2 }} \)
\(\Large I_0 = a + jb = \sqrt{a^2 + b^2 } \ (cos \ \theta + j \ sin \ \theta ) = \sqrt{a^2 + b^2 } \ e^{ j \ \theta} \)
\(\Large I(t) = I_0 \ e^{ j \omega t} = \sqrt{a^2 + b^2 } \ e^{ j \ \theta} \ e^{ j \omega t} = \sqrt{a^2 + b^2 } \ e^{ j (\omega t + \theta)}\)
となります.ここでポイントは,
振幅,振動数,位相の情報しかない
ことです.今まで示してきた,C回路,L回路(これに定数が入りますが)ではなく,もう少し複雑な回路だと,
\(\Large I(t) = I_0 \ e^{ j \omega t} + f(t) \)
という余分なものがついてしまいます.しかし,これは一般的に指数関数で減衰する項なので,スイッチオンの過渡現象では現れますが,しばらくたった定常状態(振動しているから定常状態とは言えないが)においては,この余分な項が減衰して0となってしまいます.
一般的に我々が観察しているものは,スイッチと入れてからしばらくたって安定している状態なので,このような過渡現象は必要ないのです.
ですので,インピーダンスの計算で十分であるといえます.
本当に,余分な項は減衰するの?,はきちんと確かめてはいませんが,大丈夫なようです(ChatGPT調べ),ただ,マイナスの抵抗などがあれば,どんどん大きくなっていくようです(ハウリングなどと関係しているのだろうか?)
コンデンサ
\(\Large V(t) = \frac{1}{j \omega C}\cdot I(t) \)
\(\Large I(t) = j \omega C \cdot V(t) \)
コイル
\(\Large V(t) = j \omega L \cdot I(t) \)
\(\Large I(t) = \frac{1}{ j \omega L} \ V(t) \)
これだけ覚えておけばいいことになります.
次ページは,R,C,L回路,それぞれを指数表示にして考えていきます.