ステップ状回転の様子

下の図が1回転中のビーズの位置の様子です.

もし,スムーズに回っているのなら,ビーズの位置は円周上を均一に存在するはずですね.
しかし,どうも所々に濃い部分と薄い部分があるのがわかります.
これだとちょっとわかりにくいので,時間経過の図を見てみましょう.

赤いトレースを見てみましょう.
横軸は時間,縦軸は0~360度の角度です.
大体1秒で1回転している様子がわかりますね.
所々,階段状に見える場所がわかります.

それでは,このビーズの位置のヒストグラムを取ってみましょう.
それが,右側の青いトレースです.
これは後で説明します.

次に,このステップ状の変位を拡大してみてみましょう.

大体,14度の間隔でステップを歩んでいることがわかります.
この三つの枠はその回転速度を大体分類してみたものです.
10ms,100ms,50ms,と横軸のスケールが描かれているので,
 左上:比較的速い運動
 右上:比較的遅い運動
 下 :その中間の運動
となります.
どの速度域でも大体14度間隔でステップ状変位であることがわかります.

次に,この変位のヒストグラムを描いてみましょう.

順方向のピークは約13.7度となります.
この値は何を意味するのでしょう?
360度を何分割したら上の値になるのか?
 360÷26=13.85
となります.
つまり,
 1回転に26ステップ存在する
と言うことがわかります.

さて,次に,先ほどのトレースのヒストグラム(青い線)をフーリエ変換してみましょう.

ちょうど,26にピークがたっていることがわかります.
つまり,26の周期が存在することになります.

このように,別々の解析手法で
 1回転あたりに26ステップ
存在することを示したのです.

では,この26,と言う値は何を意味するのでしょう?

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