球面収差

球面収差とは,読んで字のごとし,
 球面レンズを使うために起こる現象
です.
普通のレンズ,特に凸レンズは,大きな球の一部を切り取った一部を使っている,と考えるといいでしょう.
その理由は,たぶんですが...
 作りやすい
と言うものだからだと思います.
形状の正確さや研磨のしやすさ,などから(私の印象ですので,違うかもしれませんが).

実は,光学的に,きちんと1点に集光させるのには,この球面ではだめなのです.
どのような状況になるか,というとこんな感じ.

となると,せっかくの像がぼけてしまいます.

では,どうしたらよいのでしょう?
一番よいのは,
 光学的に正しいレンズ
を使えばいいのです.
それを一般的には,
 非球面レンズ
と呼びます(正確な定義はたぶん違いますが).
よく耳にする言葉ですね,最近,デジカメなどで使われてきます.

それ以外にはあるのでしょうか?
一番簡単なのが,
 平凸レンズを使う
という非常に単純なもの.
でも,一つ重要な点が...それは,
 より平行な光線の面に凸面を向ける
というものなのです.

これだけで,かなりの効果があります.

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