シミュレーションのすすめ-二次元拡散-障害物がある場合-04

このような状態を考えます.
黒い点を拡散で取り得る位置,赤い点が現在位置(L)を示します.
赤い線は隔壁で,これ以上右には進むことができません.

赤い点にいる場合,X方向には,右か左にしか移ることができません.
Y方向はX方向とは独立なので,この際には考えなくていいです.

さて,左に移る場合には問題なく,-Δxだけ変位させればいいですね.
問題は,右に移る場合.

いろいろとシミュレーションしてみましたが,
 赤い線を完全弾性として,右に移動しようとした粒子は跳ね返る
という考え方が一番理論に適しているようです.つまり,

という関係で,新しい位置に移ると考えるのです.

もし,壁が完全弾性体でなかったら?どうなるでしょう?
これは,細胞膜の裏打ち構造のゆらぎなどを考える上で重要ですね.
その場合には,単純に係数を掛けてあげればいいのでは,と思います.

ここで,0≦α≦1,となりますね.
障壁のゆらぎなどはもっと複雑になりますが.

実際のシミュレーション結果を次ページにお示しします.

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