微分干渉顕微鏡の原理-03

さて,二つに分かれた光は,レンズ,プリズム,偏光板を通して,合成されます.

ということで,

試料が何もない場合は,位相が同じですので,強め合う
試料がある場合には,位相が異なるので,干渉して弱くなる

ことになるのです.

このようにして,
 光の強度が変化する
ことになります.

ここで,重要なのが,
 試料の厚みが同じ場合には位相差が起こらない
ということです,具体的には,下の図をご覧ください.

同じ厚みの試料を通過する場合には,二つの光は同じだけ位相が遅れますので,最終的に合成される場合には同一位相として干渉するのです.

つまり,
 厚みの変化がある場合 = 厚みの微分値がある場合
に,光強度として認識されるので,

 微分干渉顕微鏡

と呼ばれるのです.

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