結像,その2

では,顕微鏡はどのようなすごい方法で,拡大率を稼いでいるのでしょう?
実は...
 レンズを二枚おいているだけ
なのです....
下の図を見てみましょう.

左側は,先ほどと同じ.
焦点,F1を持つレンズによって,Aという鉛筆が拡大されて,Bの位置に結像します.
その先に,もう一枚のレンズを置くのです.
ここで,ポイントは,
 2枚目のレンズの焦点位置より外側に,結像像Bが来るように,2枚目のレンズを置く
と言うものです.
すると,Bの像が2枚目のレンズで拡大されて,Cの像を結像します.
このときのトータルの拡大率は,

となり,二つのレンズの拡大率のかけ算となるのです.

では,具体的に,計算してみましょう.
簡単のために,2枚のレンズの焦点距離は同じ,100mmとしましょう.
 S1=150mm
なら,
 S2=1/(1/100-1/150)=300
となり,1枚目のレンズでの拡大率は,300/150=2倍
次に,
 S3=150mm
とした場合,
 S4=1/(1/100-1/150)=300
となり,2枚目のレンズでの拡大率は,300/150=2倍
トータルで,
 2倍×2倍=4倍
となるのです.

もし,おのおのが10倍ならトータルで100倍となるのです.
このようにして,顕微鏡は倍率を稼いでいるのです.

なら....レンズを2枚使うことで倍率を稼げるのなら,3枚使えば,もっと倍率が上がる?4枚なら?5枚なら?
と,とてつもなく大きな拡大率を作ることができます.

しかし....そうはいかないとことが光の難しさ....
では,次に分解能について説明しましょう.

l t r