菌体内ナトリウム濃度の測定,その6

Tcellを求める方法が同じ図のDにあります.

                          Lo et. al., 2006, BJより

ここで,まず背景光のフィッティングを行っています.
図の青い線ですね.
前のページの図のように,解析エリアの中に背景領域も含まれています.
それが,図の2000近傍の強度のピークですね.
一般的に背景光の強度分布はガウス分布で近似できますが,4000あたりを見ればわかるように,背景光とセルの蛍光強度がかぶっています.
そこで,Loらは2000以下の領域(ガウス分布の左半分)でガウス分布の近似を行っています.
そのカーブが,論文に記載されている,

となるのです.
上の図では,
 Ibg = 2000
程度でしょうか.

そして,次に,
 Tbg
を求めています.
これが問題ですねえ...
論文では,
 Tbg=I0
とし,I0,を,
 I>Ipeakであり,g(I)が1未満
と定義しています.
問題は,Ipeak,がなんだかわからない....
本人に聞いてみると,
 Ipeak=Ibg
と言うことでした.
何のことはない...かみ砕いて言うと...
 背景光のフィッティングカーブ,g(I),の値が1以下になったところの強度
 でも,それだとフィッティングカーブの左にもあるので,Ibg,というガウス分布の右側を探す

と言うことでした.

そして,肝心の,Tcell,は,

として,細胞の蛍光強度分布の最大と最低の真ん中を取る,というアルゴリズムです.

なんか単純なような,複雑なような....
では,もう少し,違った観点から考えていきましょう.

l t r