細胞外の温度変化
今までの結果で細胞外の温度分布をまとめると,
熱伝導率が均一(=水)の場合
\(\Large T_{out} = \frac{1}{3} \frac{p \ R^3}{\kappa} \frac{1}{r} + R.T.\)
球の内外で熱伝導率が異なる場合
\(\Large T_{out} = \frac{1}{3} \frac{p \ R^3}{\kappa_{out}} \frac{1}{r} + R.T.\)
熱伝導率が異なる細胞膜が存在する場合
\(\Large T_{out} = \frac{p \ R^3}{3 \kappa_{out}} \frac{1}{r} + R.T.\)
熱源が一様ではなく,中心に局在している場合
\(\Large T_{out} = \frac{p \ H^3}{3 \kappa_{out}} \frac{1}{r} + R.T \)
となります.
p×体積=総発熱量
なので,上記の式はすべて一致することになります.
つまり,
細胞の内部状態がどうであれ,細胞の外側(水中)の温度分布は変わらない
ことになります.
つまり,佐藤さんの論文では細胞外の温度をカンチレバーで計測しているので,その結果は細胞内の状態(熱伝導率,膜の存在)とは無関係に計測したことになります.
うーん..結局103問題は何なんだろう...