なぜ,分散,標準偏差の計算に,n-1,が使われるのか?-03

その前に,もう一つの定義,期待値,の定義をしましょう.
期待値,とは,wikiでは,
 実現値と確率の積の総和
とありますが...簡単に言うと(参考資料の表現をお借りすると),
 データサイズn が無限大にまで大きくなったときに,そこから得られ る平均
と言うことです.つまり,理想的な系での平均値,となりますね.
これを,
 E(X)
と記しましょう(変量をXとしました).

母集団から無作為に抽出した標本を解析するのであれば,”無限大の大きさの標本”とは,母集団を表しますね.
つまり,
 E(X) = μ
となるのです.

次に,変量Xと母平均μとのずれを考えていきましょう.
ずれの二乗の期待値は,

となりますが,これは,
 標本のサイズが無限大 = 母集団
を意味しますので, 母分散σ2を意味することとなります,従って,

となります.

また,平均についての期待値を考えていきましょう.


これも,
 標本のサイズが無限大 = 母集団
を意味しますので, 母平均μを意味することとなります,従って,

となります.

また,平均値の散らばりは,

となります.


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