ミカエリスメンテン-02
ミカエリスメンテン反応式について,前ページでは,速度定数から考えてきましたが,今回は解離定数から考えていきましょう.
このほうが計算がだいぶ簡単になります.
\( \Large \ce{E + S <=>C[k_{+1}][k_{-1} ]ES ->C[k_{+2}] E + P} \)
ですが,解離定数を定義します.
\( \Large K_m \equiv \frac{[E][S]}{[ES]} \)
酵素の保存則,
\( \Large [E_T] = [E] + [ES] \)
を使うと,
\( \Large K_m = \frac{([E_T]-[ES])[S]}{[ES]} \)
\( \Large K_m [ES] = [E_T][S]-[ES][S] \)
\( \Large (K_m + [S]) [ES] = [E_T][S] \)
\( \Large [ES] = [E_T] \frac{[S]}{ K_m + [S]} \)
あとは前ページと同様に,
\( \Large V_P= k_{+2}\cdot [E_T] \cdot \frac{[S]}{K_m + [S]} \)
\( \Large V_P= V_{max} \cdot \frac{[S]}{K_m + [S]} \)
となります.
ポイントは,
他の反応状態を考えずに,二状態の解離定数,で考える
ですね.
次に,阻害剤がある時の計算を考えていきます.