重合反応における長さ分布-03

大沢理論の場合には,もっともっと詳しく,たとえば,核となるものが存在した場合などが議論されていますが,ここでは,一番単純なところのみを説明します.
大沢理論の基礎は平衡反応を考えているので,基本的には前に書かれた手法と同じです.

さて,まず,モノマーが二個重合してフィラメントを形成していきます.

ここで,平衡状態においては,

となります.三つ目の場合には,

となりますので,

となります.従って,i個の重合体の場合,

と書くことができます.ここで,前ページにあるように,べき乗を指数に変更すると,

となり,ln(K・C1)<0,の場合,重合体の長さ分布は指数関数的に減少することとなります.

めでたしめでたし

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