FBSコロキウム 274回1分子生物学研究室(上田研究室)
講演 |
錐体・桿体視細胞の応答様式を決める因子を探る 橘木 修志[1分子生物学研究室(上田研究室)・准教授] |
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日時 | 2021年7月8日(木)12:15〜13:00 |
場所 | Zoomでのオンラインセミナーとなります:参加に必要なミーティングリンク、ID、パスワードは事前に、関係者へメールにてご連絡致します。 |
言語 | 日本語 |
世話人 |
橘木 修志 准教授 |
錐体・桿体視細胞の応答様式を決める因子を探る
脊椎動物の網膜には、桿体と錐体の2種類の視細胞が存在する。どちらの細胞も、光刺激を視覚神経情報に変換する働きを担っているが、桿体は薄暗いところでの視覚(暗所視)を、錐体は明るいところでの視覚(明所視)を司っており、このため、光に対する感度や応答持続時間などが異なる。我々は、光に対する応答の仕方が錐体と桿体で異なる原因(分子基盤)に関する研究を行なってきた。その結果、両者の違いをもたらすメカニズムについて、応答形成反応過程の効率の違いである程度の説明が出来るようになった。その一方で、なぜこのような効率の違いが生じているのかの詳細はわかっていない。現在、我々は、この効率の違いが、視細胞外節部の脂質組成や脂質分布の違いに起因するのではないかと考えている。その考えに至ったこれまでの成果と今後の課題について紹介する。