検定-04

 

対応のないデータの場合で,母分散が未知で等しいかどうか不明の場合は,

\(\Large \displaystyle - t_{\alpha/2} (f) \hspace{12 pt}\leq \hspace{12 pt} \frac{ \overline{x}_1 - \overline{x}_2} {\sqrt{\frac{s_1^2}{n_1} + \frac{s_2^2}{n_2}}} \leq \hspace{12 pt} t_{\alpha/2} (f)\)

Welchの方法の自由度は

\(\Large \displaystyle f = \frac{\left( \frac{s_1^2}{n_1} + \frac{s_2^2}{n_2} \right)^2}
{\frac{ \left( \frac{s_1^2}{n_1} \right)^2}{n_1 - 1} +
\frac{\left( \frac{s_2^2}{n_2}\right)^2}{n_2 - 1}} \)

サンプルデータは,前ページと同じです.

Class-01 Class_02
n 30 32
Average 75 70
SD 5 8
s2 25.86 66.06
 

 

\(\Large \displaystyle f = \frac{\left( \frac{25.86}{30} + \frac{66.06}{32} \right)^2}
{\frac{ \left( \frac{25.86}{30} \right)^2}{30 - 1} +
\frac{\left( \frac{66.06}{32}\right)^2}{32 - 1}} = 52.51 \fallingdotseq 53 \)

と切り上げました(エクセルに合わせるため).

t値は,

\(\Large \displaystyle t = \frac{75-70}{\sqrt { \left( \frac{25.86}{30} + \frac{66.06}{32} \right) }} = 2.922 \)

t境界値(両側)は,エクセル関数から,

\(\Large \displaystyle =T.INV(1-0.05/2,53) = 2.005746 \)

となり,t値は,推定した区間の外なので,仮説,

 二つの母集団の母平均には差がない

が認められないため,

 二つの母平均に差がある

ことになります.

エクセル

の,データ分析,でも,

t-検定: 分散が等しくないと仮定した2標本による検定

  変数 1 変数 2
平均 75 70
分散 25.86207 66.06452
観測数 30 32
仮説平均との差異 0
自由度 53
2.922735
P(T<=t) 片側 0.002546
t 境界値 片側 1.674116
P(T<=t) 両側 0.005092
t 境界値 両側 2.005746  

と一致しています.

 

この結果は,前ページ

t-検定: 等分散を仮定した2標本による検定

  変数 1 変数 2
平均 75 70
分散 25.86207 66.06452
観測数 30 32
プールされた分散 46.63333
仮説平均との差異 0
自由度 60
2.881121
P(T<=t) 片側 0.002744
t 境界値 片側 1.670649
P(T<=t) 両側 0.005489
t 境界値 両側 2.000298  

と比較すると,Welchの検定の方が厳しめに評価されているように思われます.

 

l t