・慣性力

質量,m,を持つ物体を考えます.
何の力も加えなければ,その物体は静止しています.
ここにある力,F,を加えると一定の加速度,α,を生じます.
これが,ニュートンの第1,第2,法則です.


数式で記述すると,

となります.
ここで,それぞれの次元をきちんと理解しておきましょう.
運動方程式を理解する上で,次元をきちんと把握しておくと非常に理解が進みます.
力,F,の次元は,N(ニュートン),もしくは,kg・m/s2
質量,m,の次元は,kg
加速度,α,の次元は,m/s2
となります.
きちんと両辺の次元が一致していることがわかりますね.
加速度の次元は,m/s2,ですね,つまり,(m/s)/s.
これは単位時間あたりの速度変化という意味です.
先ほどの式を変形すると,

つまり,質量,m,の物体に一定の力,F,を常時加えると,一定の加速度,α,が物体に働く,と言う意味となります.
ずーっと加速している,ということはどんどん速度が上がっていくことになります.
これは,一定の力を重力,と考えるとわかりやすいです.
ものを高いところから落とすと,どんどん速度が増していく,というのがこの式で表すことができます.

さて,これとよく似た用語として,運動量,力積があります.
これについては,ここを参照してください.

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