立体を斜めに切断した場合の体積

直方体,立方体,底面が平行四辺形,ひし形の際に成り立つ公式の導出を行いました.

ポイントは,

 底面積を三角形で分割,さらには分割した三角形の面積が等しい

場合に,成り立つ公式でした.

さらには,正多面体を底面積に持つ立体も適用できそうです.

なので,台形,を底面に持つ立体は適用できない,ことになります.

しかし,全くお手上げなのでしょうか?

 

・台形

台形を底面に持つ立体(とりあえず,90度でそびえたつ)を斜めに切断した場合の体積です.

底面の台形は,
 面積 : S
 上辺 : U
 底辺 : D
 高さ : h
 上辺と底辺は平行
とし,a, b, c, d, が断面となります.

この4点も独立ではなく,3点決まると残りの1点が決まります.補助線を加えると,

となります.上辺と底辺の断面線は平行となりますが,そこからできる三角形は相似でありますが,合同ではありません

そこで,dとbの差分を考えると,

\( \Large \displaystyle d - b= \frac{c-a}{U} \cdot D \)

となります.

 

直方体と同様に,三角柱に切り分けていきます.

各底面積を,S1, S2, とすると,

\( \Large \displaystyle S = S_1 + S_2 = \frac{U + D}{2} h\)

\( \Large \displaystyle S_1 = \frac{U }{2} h\)

\( \Large \displaystyle S_2 = \frac{D }{2} h\)

となりますので,

\( \Large \displaystyle V_1 = S_1 \frac{a+c+d}{3} \)

\( \Large \displaystyle V_2 = S_2 \frac{a+b+d}{3} \)

\( \Large \displaystyle V = V_1 + V_2 = S_1 \frac{a+c+d}{3} +S_2 \frac{a+b+d}{3}\)

\( \Large \displaystyle= \frac{U }{2} h \frac{a+c+d}{3} +\frac{D }{2} h \frac{a+b+d}{3}\)

\( \Large \displaystyle= \frac{h }{6} [ U(a+c+d) + D (a+b+d)] \)

とあまりきれいな形とは言えませんが,計算式を導出することができました.

 

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