主要研究テーマ

研究の興味の中心は、上皮細胞シートで形成される生体内の「場」と細胞内の「場」の機能解析です。上皮細胞シートを形成するために、個々の上皮細胞は相互に強く機械的に接着し、体表面・器官表面を覆うシート構造を形成して、体内のコンパートメントを形成します。上皮細胞シートが機能的な隔壁としての役割を果たすために、上皮細胞は明瞭な極性を形成し、細胞膜は、内腔側のアピカル膜、細胞間接着装置の膜、および側面・基底膜側の膜に分化します。いわば、上皮細胞を「はちまきのように」取り囲む細胞間接着装置の形成に伴い、それを境に体の外側と内側の細胞膜に明瞭な違いが生じます。これら細胞内の「場」の解析について、分子レベル、個体レベルでの解析を行いつつ、大きく、生体内の「場」の構築原理と機能解析に迫りたいと考えています。

2016年 マイナビニュースで紹介。
「クローディン1遺伝子の発現量によってアトピー性皮膚炎の症状が変化ー阪大」
紹介記事(外部リンク)

2016年 時事ドットコムニュースで紹介。
「バリアー遺伝子制御、症状再現=アトピー治療に貢献期待ー阪大」(時事ドットコムニュース)紹介記事(外部リンク)

2016年 日経プレスリリースで紹介。
「阪大、アトピー性皮膚炎の発症に関わる新たな要因を解明」(日経プレスリリース)
紹介記事(外部リンク)

2012年Natureダイジェスト(9巻9号)JAPANESE AUTHORで紹介。
「一斉に波打つ繊毛?その協調運動のカギは根元にあった」 紹介記事(PDF)

2012年読売新聞研究紹介 紹介記事(PDF)

2012年朝日新聞研究紹介 紹介記事

2011年生命機能研究科 教室紹介  ムービー(外部リンク)

上皮細胞の特性と肝毛細胞胆管画分の単離

私たちの多くの研究は、約15年前の「細胞間接着装置の単離法の開発」に始まります。その頃、私たちは上皮細胞間の接着に関与するであろうと思われていた細胞間接着装置を単離しようとしました。小腸上皮細胞のような単層上皮細胞では、接着装置複合体といって、一般にアピカル側からタイトジャンクション(TJ)、アドヘレンスジャンクション(AJ)、デスモソームという異なった3種類の細胞間接着装置が見られます。私たちは、最初、これらのうち、カドヘリンと呼ばれる重要な細胞間接着分子が働く場であるアドヘレンスジャンクションに注目し、この構造を単離しようと考えました。試行錯誤の結果、ラットやマウスの肝臓からの単離法を開発しました。この分画には、予想に反して、タイトジャンクションを始めとした上皮細胞を特徴付ける様々なタンパク質(AJ,TJ関連タンパク質、上皮細胞極性関連タンパク質、細胞骨格関連タンパク質、中心体関連タンパク質)も濃縮しており、この分画が私たちの宝の山となりました。この分画に濃縮する新しい蛋白質を解析するうちに、いくつかの新しい研究分野が開けてきました。

毛細胆管画分

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