では,この結像する際の黄色い○,どの程度の大きさなのでしょう?
下の図を見てください.
右の赤い線がその強度分布です.
中心が一番強いですが,中心から離れるにしたがって,弱くなっていきます.
さらに,大きくなったり小さくなったり..
これを真横から覗くと,
のように見えます.
このことを,
Airy disc
と呼びます.
なぜ,このようなことが起きるのか?
それは,光が波の性質を持っていて,回折現象が起きるからなのです.
さて,この形状は何に影響されるのでしょう?
それは,
像側の光の波長
像側の媒質の屈折率
像点に集まる光と,光軸とのなす最大開角
で決まります.
わかりにくいので,図を見てください.
ここで,
n:光源側の媒質の屈折率
λ:光源側の光の波長
θ:光源からレンズに入る光が,光軸となす最大開角
n’:像側の媒質の屈折率
λ’:像側の光の波長
θ’:像点に集まる光と,光軸とのなす最大開角
となります.
さて,Airy Disc,の中央の明るい部分の半径,R’,は以下の式で表すことができます.
ここら辺の説明は,
羊土社 改訂 顕微鏡の使い方ノート
を元に説明していますので,詳しくは上記の本を参考にしてみてください.
さて,この式を,先ほどのAiry Discのカーブに当てはめてみると,
となります.
つまり,中央から最初に強度が0になるところが,上記の式のR'と等しくなるわけですね.
では,前のページにある,2点から発せられた光の結像はどうなるのでしょう?