加算平均の効果

さて,極端な話,フーリエ変換においては,必要なサンプル数は,
 目的となる波形を1波形分
のみでいいのです.
なぜなら,勝手にフーリエ変換が両脇に同じは系をつなげているからです.
じゃあ,100Hz,の周波数の情報が欲しい場合,1/100秒=10ミリ秒でいいのでしょうか?

サンプリング周波数は,ナイキスト周波数という定理があり,
 サンプリング周波数の1/2
と言う定義があります.
ですので,
 100Hz×2=200Hz
となります.

つまり,100Hzの情報を得るためには,
 サンプリング周波数:200Hz
 サンプル時間:10ミリ秒
なのでしょうか?

理想的にはそうかも知れません.
しかし,データには必ずノイズが含まれています.
さらには,フーリエ変換の計算につきものの計算ノイズも...

じゃあ,許す限り長い長いデータをとればいいのでしょうか?
しかし,先に述べたように,サンプル数,n,は以下の式で影響し,

nが多くなると,df,が小さくなる,という方向に向かいます.
つまり,単に周波数分解能が上がるだけ,なのです.

さらに,nが多くなると計算時間も非常に長くなります.
nが2倍になれば,計算時間も2倍,とは行かずに指数関数的に時間がかかってきます.

従って,あまり長いサンプルをそのままフーリエ変換にかける意味はないのです.

そこで,登場したのが,加算平均,です.

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