おもろい研究!君ならできる、ここでできる|新しい生物学・生命科学を拓く大学院|大阪大学大学院生命機能研究科

English

グローバルCOE共催支援「第15回細胞生物学ワークショップ」(H22/8/16-21開催)

                 ●● 実施報告 ●●

2010年8月16日(月)ー 21日(土)
開催場所:独立行政法人情報通信研究機構 神戸研究所 未来ICT研究センター
主催:大阪大学大学院 生命機能研究科グローバルCOEプログラム
北海道大学 光イメージング研究連携推進プロジェクト
独立行政法人情報通信研究機構 神戸研究所 未来ICT研究センター

-----------------------------------------------------------------------------------------------

今年もこの暑い季節がやってきた。移動のため建物を出る。暑い。汗がぽたぽたと落ちる。6年前のあの時に感じた熱は確実にそこに存在し、また私を包んでいく。変わらないものがここにはあるのだ。

去る8月16-21日の6日間、第15回細胞生物学ワークショップが神戸市西区にある情報通信研究機構で開催された(「神戸」とは思えないのだが)。夏(神戸)・冬(札幌)の年2回開催のため、今回は8年目の夏にあたる。私が細胞生物学ワークショップに受講生として参加してからすでに6年が経つ。顕微鏡(実機)を用いた実習を担当する役目を仰せつかり、ここに戻ってきた。例年この時節は高校野球も佳境に入り、日毎甲子園が熱を帯びてゆく。その甲子園にも負けない熱いイベント。それが「細胞生物学ワークショップ」だ。

IMG_5089.JPG


細胞生物学を志す生物学者にとって、光学顕微鏡が研究を進める上での強力なツールとなって久しい。今や誰しも顕微鏡を覗きながらデータを取っていると言っても過言ではなかろう。しかし、物理学のバックグラウンドを必要とする顕微鏡のことについては中々学ぶ機会もないし余力もない、何となく顕微鏡に使われている。そんな生物学者、特に駆け出しの若手研究者は少なくない。細胞生物学ワークショップはこのような若手研究者に顕微鏡のことをきちんと理解してもらうというコンセプトで開催されており、全国から名乗りを上げた修士・博士の学生、ポスドク、助教など受講生28名とオブザーバー3名が4つのグループに分かれ、6日間みっちりと光学顕微鏡の基礎を学んだ。
会は午前中の講義に始まり、午後の実習、夕食後に行われIMG_2262.JPGる講義の復習、夜のデータ解析と進む。今日の内容が明日の基礎となり、明日の内容が明後日の基礎となる。日を追うごとに課題の壁は高くなり、この壁を乗り越える度、受講生は1人また1人と、「見える」ということの楽しみやまだ見ぬ極微の世界に魅了されてゆく。回折限界の如くボケていた受講生の興味も、FRAPやFCS、FRETによって生命のダイナミクスを可視化する頃には最高潮に達する。深く熱く。最終日。グループ毎に6日間の成果を発表する「データ発表」において、講師の先生方の質問の嵐を乗り越えたとき、受講生たちはさながら戦地から帰還した戦友のようであった。

 変わらない―と私は思う。命の現場を可視化することに対する狂おしいまでの欲望はこうして新たな「戦友」達に確実に受け継がれていく。あの熱の記憶とともに。

実習担当 平野 泰弘

----------------------------------------------------------------------------------------

細胞生物学ワークショップに参加して

蛍光顕微鏡が一週間でマスターできる!!
これが、私がこの細胞生物学ワークショップに参加した大きな理由の一つです。
このワークショップの蛍光顕微鏡トレーニングコースでは、初心者を対象として蛍光顕微鏡の基礎と方法論について学ぶ。とあり、私は、特に共焦点顕微鏡については1度程しか操作した事の無かった状態でしたがワークショップでは、午前中に講義、午後からは実習というスタイルで進めて下さったので、顕微鏡のレンズの種類、蛍光とは、というような基本的な事から原理を学びつつ実際の操作方法学ぶことが出来ました。
実習では、3DイメージングからTime-lapse imaging、GFP融合タンパク質の拡散速度の計測と光刺激、拡散する分子の動きを高速イメージングにより観察する、など盛りだくさんの内容で、私が特に印象に残っているのはTime-lapse imagingによる生細胞の観察です。生細胞を経時的に観察する。動いているのが目で見える。分裂過程が観察できる。とても感動しました。また、様々なメーカーの蛍光顕微鏡を用いて観察することができ、各メーカーの特性を知ることが出来ました。
一週間はあっという間に過ぎ、平岡先生をはじめとする例え上手なユーモア溢れる講師陣の講義はとても刺激的で、生物学分野だけに偏らない仲間に出会えたこともとても貴重な経験となりました。そして何より蛍光顕微鏡への理解が少しでも深まったことがとても大きな収穫となりました。

生命機能研究科 個体機能学講座 浅井泰子



============== 開催概要は以下のとおりでした =============

workshop-20100816.jpg

 第15回 細胞生物学ワークショップ  応募要項
「蛍光顕微鏡トレーニングコース1 ー初級から中級ー」
主催:大阪大学大学院 生命機能研究科グローバルCOEプログラム
   北海道大学 光イメージング研究連携推進プロジェクト
   独立行政法人情報通信研究機構 神戸研究所 未来ICT研究センター

2010年8月16日(月)ー 21日(土)
開催場所:独立行政法人情報通信研究機構 神戸研究所 未来ICT研究センター

受付日:2010年6月14日ー6月30日(必着)
申し込み方法:下記の「応募内容」を、下記の「申し込み先」にe-mailでお送り下さい。Subject 欄に「阪大COE 細胞生物学ワークショップ参加申し込み」と明記下さい。FAXでも受付けます。

応募対象と募集人数:
全国の大学院博士後期課程の大学院生 約16名
ポスドク・教官など         約4名
これ以上の応募があった場合には、応募締め切り後に選抜を行います。採択・不採択の結果は、7月2日にe-mailにて連絡します。

参加費:    
 大学院生5万円(宿泊・食事)、その他8万円(宿泊・食事、受講料3万円)
 (大阪大学生命機能研究科所属の学生は、ワークショップ参加が決定した場合には、研究科グローバルCOEプログラムより参加費を支援しますので、「下記応募内容」の3)は"希望しない"として下さい。)
・ 参加費は期間中の宿泊および食事を含みます。
 (8月15日--21日の6泊、および16日の朝食から21日の昼食まで)
・ 交通費:居住地と開催地の間の交通費は受講者の負担です。
・ 大学院生は可能な限り指導教官の公費負担をお願いします。
・ 教科書として共立出版「生細胞蛍光イメージング」(定価6300円)を使います。その費用は、参加費には含まれません。すでに本を持っている場合は、新たに購入する必要はありません。購入を希望する場合は、共立出版社に「細胞生物学ワークショップの参加者」であることを連絡すれば、ワークショップ特別価格(2割引)で購入することができます。ワークショップ特別価格での購入の詳細は、参加者が決定した段階で、各自に連絡します。

応募内容:
1)個人情報:名前(ふりがな)
         所属(○○大学大学院○○学研究科、○○学研究室など)
         学年(博士後期課程○年、一貫性博士課程○年など)
         性別(ホテルの部屋割等のために必要)
         連絡先(所属の住所、電話番号、FAX番号、E-mail address:E-mail addressは必ずお書き下さい)
2)指導教官(名前、職名、電話番号、E-mail address:電話番号は必ずお書き下さい)
3)経費の免除を希望するか(指導教官から公費補助が得られない場合に限る)。
    希望する・希望しない(いずれかを選択)
(希望する場合、指導教官からの推薦書を添付)
  免除が認められなかった場合、
有償で参加を希望する・参加しない(いずれかを選択)
4)蛍光顕微鏡の使用経験(顕微鏡機種、経験年数、目的、頻度など)
5)現在の研究対象(例:培養細胞、ショウジョウバエ、酵母など)と、研究内容を簡単に。
6)なぜ、このワークショップ受講を希望したか(400字程度)
7)このワークショップで修得したい技術
8)大学院終了後の進路希望(差し支えのない範囲で)


申し込み先:
細胞生物学ワークショップ事務局(高村、樋口)
〒651-2492 神戸市西区岩岡町岩岡588ー2
(独)情報通信研究機構 神戸研究所
未来ICT研究センター バイオICTグループ
Fax: 078-969-2249 (Tel: 078-969-2240)
E-mail: cbws@po.nict.go.jp
=====================================================
第15回細胞生物学ワークショップ
蛍光顕微鏡トレーニングコース1 ー初級から中級ー

開催日程:2010年8月16日(月)−21日(土)
開催場所: 
独立行政法人 情報通信研究機構 神戸研究所 未来ICT研究センター
連携:大阪大学大学院 理学研究科 細胞機能構造学
(651-2492兵庫県神戸市西区岩岡町岩岡588-2)

目的:バイオイメージング技術習得のためのワークショップ。生きた細胞内の生体分子のダイナミクスを解析するのに必要な、蛍光顕微鏡の基礎と方法論について講義と実習を行う。最先端の蛍光顕微鏡装置を実際に使用した実習を行い、細胞の扱い方、装置の使い方、画像データの取得・処理法を修得することを目的としている。

主な内容:蛍光顕微鏡の基礎、蛍光色素、細胞への蛍光色素の導入方法、生きた細胞の観察方法、wide-field蛍光顕微鏡を用いたtime-lapse観察、共焦点顕微鏡を用いたtime-lapse観察、FRAPとFLIP法、photoactivationによる細胞内分子移動度の測定、高速イメージング。

講師:
原口徳子(情報通信研究機構、大阪大学大学院理学研究科、)
平岡泰 (大阪大学大学院生命機能研究科、情報通信研究機構)
金城政孝(北海道大学大学院先端生命科学研究院)
永井健治(北海道大学電子科学研究所)
木村宏(大阪大学大学院生命機能研究科)
和田郁夫(福島医科大学生体情報伝達研究所)

受講対象:主に大学院後期課程の学生を対象として16名程度、ポスドク・若手研究員を4名程度。大阪大学の学生でなくても、応募できます。

応募要項:以下のweb siteをご覧下さい。
細胞機能構造学HP:http://www-karc.nict.go.jp/w131103/CellMagic/index.html
大阪大学大学院生命機能研究科HP: http://www.fbs.osaka-u.ac.jp/
北海道大学大学院生命科学院HP:http://www.lfsci.hokudai.ac.jp/gakuin/

特記事項:
このコースの参加者は、秋から冬にかけて開催予定の第16回細胞生物学ワークショップ 蛍光顕微鏡トレーニングコース2-中級から上級-(主催:北海道大学、担当:金城政孝、永井健治)へ、優先的に参加できます。第16回細胞生物学ワークショップの内容は、光学系設計・組み立て、FRET測定、蛍光相関分光法(FCS)、蛍光相互相関分光法(FCCS)、2光子レーザー走査顕微鏡などを予定。

主催:大阪大学大学院 生命機能研究科グローバルCOEプログラム
   北海道大学 光イメージング研究連携推進プロジェクト
   独立行政法人 情報通信研究機構