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「大脳皮質GABA産生インターニューロンの発生機構」三好悟一(ニューヨーク大学 神経科学研究所)

日時

2014年11月25日(火)13:30~15:00

場所

ナノバイオロジー棟3階 セミナー室

演者

三好悟一(ニューヨーク大学 神経科学研究所)

演題

大脳皮質GABA産生インターニューロンの発生機構

要旨

高次脳機能を司る大脳皮質では、錐体細胞が主に層や領域どうしの長距離の興奮性情報伝達を担う一方、インターニューロン(IN)は主に局所回路を抑制する役割をもつ。抑制性INは皮質にあるニューロンの約2割ほどであるにも関わらず、多様かつ魅力的なサブタイプから構成されており、各々が驚くほど複雑な発生、分化過程を経ることで皮質回路を形成する。

皮質INは皮質自身では作られず大脳GABA産生ニューロンの主な供給源である胎生期の腹側に、一過性に見られる「MGEとCGE(内側と尾側基底核原基)」で主に生産される。誕生したばかりのIN前駆細胞は、構築途上の皮質板に対してまずは並行に遊走することで海馬を含む皮質領域の全体に広がっていき、そして移動方向を切り換えることで皮質板に入り込む。生後の回路形成期では、各々のINは目的の皮質層に仕分けられ、それから標的となるニューロン群の特定の細胞ドメインのみに抑制性シナプスを正確に形成する。このように、神秘的な機構に支えられた皮質INの発生および回路形成メカニズムの解明は、様々な神経発達障害の早期診断および治療、細胞移植を駆使した再生医療に加えて、精神疾患をターゲットとした創薬にも必須である。

世話人

山本亘彦