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「シナプス可塑性と記憶を結ぶショウジョウバエ摂食コマンドニューロン」吉原基二郎(マサチューセッツ大学医学校神経生物学科)

【日時】7月23日(火)15:00 -16:30
【場所】NICT棟1F大会議室

【演者】吉原基二郎先生(マサチューセッツ大学医学校神経生物学科)

【タイトル】シナプス可塑性と記憶を結ぶショウジョウバエ摂食コマンドニューロン
【要旨】
 私の研究室では、記憶の素過程を理解することを目的として、単純なシナプスモデルであるショウジョウバエ神経筋接合部(neuromuscular junction; NMJ)と、行動の変化として記憶に直接関係づけることのできるショウジョウバエ成虫の摂食行動を司る神経回路中のシナプスを、両者を比較しながら研究している。日本のコンソーシアムによって確立されたショウジョウバエGal4挿入系統のcollectionであるNP lines(Yoshihara and Ito, 2000, DIS)を行動スクリーニングすることによって、活性化すると摂食行動を引き起こすコマンドニューロン、"Feeding (Fdg) neuron"を発見した(Flood et al., 2013 Nature)。Fdg neuronは摂食行動神経回路の要に位置すると考えられるので、 行動観察とlive imagingや電気生理学的解析を同時に行う目的で新しく開発した実験系(Yoshihara, 2012 JoVE)を用いて、パブロフの条件反射をFdg neuronに入力するシナプスの変化として研究できることを期待している。NMJのシナプス可塑性に関するこれまでの知見(Yoshihara et al., 2005, Science 310: 858-863)を作業仮説として、このFdg neuronでのシナプス可塑性を行動の変化とともに詳細に解析することによって記憶形成のメカニズムに迫ろうと考えている。