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生命機能研究科研究交流会(FBSコロキウム)240

講演者 好岡 大輔 (統合生理学研究室 特任研究員(元FBS大学院生(上田研)~2020.3.31))
演題 PIP2-PTEN ポジティブフィードバックは細胞極性を安定化する
日時 2020年4月23日(木)12:15〜13:00
場所 生命システム棟2階セミナー室
世話人 世話人:橘木 修志
Name:Shuji Tachibanaki
Tel :06-6879-4611
E-mail:banaki@fbs.osaka-u.ac.jp
言語 日本語

演題/要旨

PIP2-PTEN ポジティブフィードバックは細胞極性を安定化する

細胞がある方向に運動するためには、まず細胞内で空間的に非対称なシグナルを形成する必要があります。細胞内で非対称な局在を示す主要なシグナル分子の一つとして、イノシトールリン脂質であるPI(3,4,5)P3が知られています。PI(3,4,5)P3が局在した細胞膜領域では仮足形成が促進されるため、この領域が細胞の「前側」となります。一方で、PI(3,4,5)P3シグナルの抑制因子であるPTENは細胞後部に局在し、PI(3,4,5)P3をPI(4,5)P2に変換することで、細胞後部における仮足形成を抑制します。しかし、PTENと脂質が非対称な空間パターンを形成するメカニズムの詳細は未だよくわかっていません。そこで我々はPTENと脂質の間に働く相互作用関係を解明するために、人工脂質膜に結合したPTENを1分子レベルでイメージングできる新たな計測法を開発しました。これにより、PTENの酵素産物であるPI(4,5)P2がPTENの膜結合を安定化するという正のフィードバック機構が明らかとなりました。さらに、この正のフィードバックが細胞極性を安定化し、直進性の高い効率的な細胞運動をもたらすことを実証しました。


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